2・窓・葱

飛行船に乗りたいです。

映画と本だったら、本の方が絶対キケンだと思う。

映画は画面を客観的にみる。

映写機がスクリーンに映像を映して、その映像を見る。

本は、本が映写機だとしたら、映写機は直接私たちの脳やら心やらに映像を映す。

本は不可避的に私の物語になる。

今日、蛇にピアスを読んで、落ち込みすぎて頭痛と吐き気がして

受験勉強中は、やっぱ本より映画だなとおもった。なんというか、映画はぬるいとか、そういうことがいいたいんじゃなくて、単純に本の個人的で閉塞的な性質が、洒落にならないくらい脳にくるな、って。

 本でダウナーになる効果を私はひそかに太宰ショックと呼んでいる。

 しかしこのキケンすぎるところが本の魅力でもあって

本を読なさいとよくいわれていた小学生や中学生のころは、

本は健全堅実つまらんの権現みたいなイメージでしたが、

ほんとは本ってまじ、ゃばくって、少なくとも酒よりまじやばい。